みなとみらいの電飾さん。

国語科に関することを書いています。詩も投稿しています。ほとんど備忘録ブログです。

【詩】バンパーを壊す

バン!という音がして

バンパーが壊れた

提出物をなくしてしまいました と言わずに

提出物がなくなりました と言う生徒の顔が浮かんで苦笑いしてしまった 自分も同じじゃないか

バンパーは勝手に壊れたのではなく

僕がバンパーを壊したのであった

 

ベテランペーパードライバーなのに

ちょっと車に乗り始めたからって

一人きりで運転席に座って間もないのに

家の駐車場でちょっと動かすだけだから大丈夫

すぐできるできる

油断したのが元凶だ

バンパーは壊れたが 車はまだ路上に取り残されている

頭が混乱してショックでさらにハンドルを切る方向を間違えそうになる

駐車場に車が戻せない

でも路上に放置するわけにもいかない

 

各方面に電話してる間に iPhoneが充電切れ

こういうときに限って さまざまなことが時間切れ

切り返し 切り返し

駐車場が広がってくれたら簡単に戻せるのにと

また他責思考になる自分

なんども切り返して

やっと車を戻せた僕の手元に残ったのは

充電が切れたiPhoneと手のひらに刻まれた爪の跡