みなとみらいの電飾さん。

国語科に関することを書いています。詩も投稿しています。ほとんど備忘録ブログです。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

出逢いを楽しむ選書を経験してほしい①

先日、BOOKOFFに行ったら、本みくじがあった。 自分が住んでいる地域で展開されてなかっただけで全国的にはわりと前から展開されている企画のようだ。 中身がわからないまま買うなんて絶対にしない、金が無駄になるだけだ、という人もいるだろう。 中身がわ…

【詩】血のコレクション

ほら よく健康診断で見かける 吸い取った血が入ってる透明なやつ 病院の待合室で あれがいっぱい入ったクーラーボックスを 持っているおじさんがいた 世の中にはいろんな仕事がある 透明なやついっぽんいっぽんには 何色のDNAが顔を覗かせているんかなあ

【詩】詩が滲む日

たった1時間駅前を歩いただけで 詩がいくつも滲んでくる日がある 生活圏内半径1キロに まだ知らない詩の砂利道がいくつあるんだろう

【詩】買い物カート

駐車場に置きっぱなしの 買い物カートを見るたび すごく黒い言葉が出る あなたはどう?

【詩】金を殴る

マルコメくんみたいな少年が 銀行の壁で微笑む 栄一と梅子と柴三郎を殴りつけていた 止めてあげればよかったな マルコメくんのこと なにせ新しい彼らは実体化してくるらしいから やり返されないように気をつけなさい って

【今週のお題】「苦手だったもの」

苦手だったもの。 サッカーをする同級生たちを眺める自分。 手に入らない運動神経。 クラス替えのサイクルはたった365日。 努力でカバーするには足りない時間。 手に入らないまま… 毎年 毎年 なにやってんだよ! と言われると だんだん眺める側になっていっ…

【詩】見えないところ

手首のレントゲンを撮ったら 骨がキレイだと褒められた 見えないところを褒められると 非常にくすぐったいとわかった

【詩】バンパーを壊す

バン!という音がして バンパーが壊れた 提出物をなくしてしまいました と言わずに 提出物がなくなりました と言う生徒の顔が浮かんで苦笑いしてしまった 自分も同じじゃないか バンパーは勝手に壊れたのではなく 僕がバンパーを壊したのであった ベテランペ…

【詩】データを消す

消してしまったパソコンの中のデータ 自分の手で消してしまったのを覚えているのに 夢の中で復元して涙が出るほど喜んでいる それくらい大事なデータだけど だけど あのときは そんなに大事に思っていなかったんだなあ あのとき データを消したとき 3回くら…

【詩】麺をすする

いつのまにか 麺をすすれるようになっていた TVに映る芸能人が 麺をすすっているのを聞いて あんな音を立てて食べられたことなんてない と 自分の不器用さに落胆したのはわりと昔 人生で いつのまにか できるようになっていることなんて 少ないんだろう 口笛…

【詩】うねりを感じる

過去から来た人なのか 未来から来た人なのか そのあたりは はっきりしないけれど 話しかけようと君に重ねた掌に 君の足の指のうねりを感じている 今から君は人になる

【詩】声の見える駅

新幹線の窓ガラスの分厚さが 僕の指紋に記憶されている 見送りに来てくれた祖母が 窓ガラスの向こうでジェスチャーしている 顔の筋肉を目一杯動かして 面白い表情をして 僕を笑わせてくれている 口の筋肉を目一杯動かして 必死に伝えようとして 僕に 伝えて…

【詩】謝々。

私のせいでなくても 私の謝罪で前に進むなら 私、いくらでも謝るわ 私のふとした行動で 誰かが感謝してくれるのは 私、なんだか嬉しいわ おんなじ字を書くのね 謝罪の謝も 感謝の謝も 私、なんだか嬉しいわ でもね 自分のミスをただただ隠そうとして どうし…