みなとみらいの電飾さん。

国語科に関することを書いています。詩も投稿しています。ほとんど備忘録ブログです。

【詩】声の見える駅

新幹線の窓ガラスの分厚さが

僕の指紋に記憶されている

見送りに来てくれた祖母が

窓ガラスの向こうでジェスチャーしている

 

顔の筋肉を目一杯動かして 面白い表情をして

僕を笑わせてくれている

口の筋肉を目一杯動かして 必死に伝えようとして

僕に 伝えている

 

あの 祖母の声が見えた駅に

何年も降り立っていないけれど

まだ 祖母の声は

まだ 見えると思う